遠い昔のこと
人って人生のピークがあるじゃない?
この時が一番楽しかったなとか
あの頃に戻りたいなって頃が
後ろ向き人生万歳だからさ
私は常に高校生時代に
想いを馳せて生きてる。
制服のスカートを短くして
先生に注意されたり
冬場は女の子でストーブ囲って
恋話したり
バレンタインにはクラスでお菓子食べたり
担任の先生のおごりで
夏場アイス食べたり
好きな先生に会うために
なにかしら理由つけて会いに行ったり
彼氏と帰る時
みんなが見えなくなったところで
こっそり手を繋いだり
誰もいない教室でキスをしたり。
そんなことを
もう戻れないから、恋しいと思う。
大学生になって抗議を受けて
サークルの後飲み会でお酒飲んで
誰かの家で雑魚寝したり
合宿で気付けば廊下で寝てたり
そんなこともあった。
だけど大学生って絶対お酒がついてきて
私はお酒に頼らずも楽しめた
あの高校生が恋しくてたまらないの。
今でも覚えてるよ
高校2年生の夏休み2日前
好きな先生に告白した。
2時間も美術準備室の前で
うろうろうろうろしてて
友達に付き添ってもらって手紙をね、
その先生に「読んで!」って
言いながら置いて走って逃げた。
夜眠れなくて
どうしよう言っちゃった
引かれたらどうしよう
夏休み明けどうしよう
そんなこと考えてたら
メールが来たの。
手紙にアドレス書いておいたんだ。
返事くれるかなと期待して。
そしたら先生からメール来たの。
案の定ね、
「気持ちはとても嬉しいけど
教師という立場付き合うことはできません」
って書かれてあったんだけど
最後行間あけて
「本当にこんな僕を好きになってくれて
ありがとう」
って書いてあって泣きながら眠った。
そして夏休み明け
美術の時間、どうしよう気まずいなって
うじうじしながら授業行ったの。
そしたらその先生はいなくて
正職員の先生が戻ってきてた。
その先生臨時の先生だったんだ。
安心と同時に涙出てきて
もう会えないのかななんて
思ってその後の美術なんかまったく
やる気起きなかった。
好きだったんだよその先生のこと本当に。
美術の先生でいつも油絵の匂いがした。
用もなく美術準備室いくと
いつも何か食べさせてくれた。
私が苛立って絵の具全部出して
キャンパスの上に真っ黒な色を
ただひたすらに塗りたくってたら
怒らずに
「そうすると気持ちいいよね」
って笑ってくれた。
バンドの曲ができたらまず、
顧問の先生よりその先生に聴いてもらった。
一番記憶に残っているのが
美術準備室で西日を浴びながら
二人でYUKIのプリズムを聴いたこと。
「私はこのまま信じて行けるわ
愛の強さ故優しき獣故
花咲く丘まで口笛吹いていこう
喜びを抱いて
見果てぬ空の上」
そんな歌詞とメロディー聴きながら
この時が一生続けばいいのにって
初めて心から願った。
もうあの美術室でこの歌を聴けない。
もうあの瞬間は戻らない。
そう考えると悲しくて寂しくて
切なくて苦しくて
涙ぽろぽろ流れてきて。
あの瞬間私は世界で一番幸せだったよ。
それでも後日談があって
二十歳迎えて先生にメール送ったの。
そうしたら返信きて飲みにいくことになって
最初は顔見れなくて
かっこよくて眩しくて。
その時もらったメモ帳は今も宝物。
その後また飲みに行った時
先生からフィルムカメラもらって
すっごく嬉しくてフィルム大好きになって
先生にたくさん写真撮るね!って
約束したの。
その飲み会の後言ったんだ
一回私と付き合ってくれませんかって
嫌なことにお酒の力借りて(笑)
そしたら付き合うことになって
もう脳内お花畑
こんなことある!?ないよ!?
って自分で言ってた。
信じられない、私の青春が
そのまま帰ってきたみたいで
スキップして家路についたよ。
でも続かなかった。
だって目合わせられなくて
緊張して話も出てこなくて
好きで好きで堪らなくて別れるって
こういうことなんだなって思った。
私にとってはとても甘酸っぱい
青春の始まりと終わりのお話。
だから今先生好きな子たちもね、
付き合える可能性がないわけじゃないよ。
先生を好きになる青春って
私は一番応援したい。
そのあとはふつうにクラスメイトや
サークルの先輩とかと
お付き合いしたけど
やっぱり先生ほどのときめきって
超えないなと思った。
こんなこと夢に見てるから
彼氏できないのかななんてね。
ちなみに先生は私の母親と同い年
でした、それでもかっこよかったな。
私の高校生の1番の想い出。
そんな青春もあるんだよ。
YUKIのプリズムは特別。
0コメント